日本の春の風物詩といえばお花見です。桜の花を愛でながら、家族や友人と過ごすひとときは、日本文化の大切な一部ですね。この時期は海外からの観光客もたくさん来ます。外国人の友達をもてなす際には、日本のお花見の歴史や楽しみ方を伝えられるととても良い経験になるでしょう。この記事では、お花見の楽しみ方や東京のおすすめスポットをお伝えします。また、雨が降ってしまっても楽しめるプランもお伝えいたしますので、楽しいお花見の1日にお役立てください。
お花見の楽しみ方ガイド!お花見の始まりは?
お花見の歴史は奈良時代にさかのぼります。平安時代になり、貴族が桜を愛でながら和歌を詠む雅な行事となりました。江戸時代に武士の間にも広まると、桜を静かに愛でる宴、というよりは、酒やご馳走を準備した豪華な宴会の様式となっていきます。さらに庶民の間でも広まり、現在では、家族や友人、同僚と集まり、桜の下で食事を楽しむ文化として定着しました。それでも今もなお、平安時代さながらに桜の華やかさと儚さを愛でる繊細な感情は私たち日本人の中に息づいています。
下記の和歌は、古今和歌集に収録されている在原業平の和歌です。
「世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし」
(もしこの世に桜がなかったら、春をもっと穏やかな気持ちで過ごせるのにな)
桜の美しさに心奪われ、散る儚さを惜しむあまり、気持ちがざわついてしまうという業平の感情は、現代人の私たちにもよくわかります。日本人にとって桜は人生の無常や美の象徴として特別なものなのです。
花見の楽しみ方3選を詳しく紹介!どんな風に桜を愛でる?
桜の見えるカフェやレストランから桜を眺めるのも素敵です。また、庭園のあるホテルや美術館に行くと、比較的ゆっくりと散策を楽しむことができます。ゆっくりと自分のペースで桜を楽しみたい方にピッタリです。雨の日のお花見プランとしても活用できますので、下記「雨の日プランを用意」のところでおすすめのカフェなどをチェックしてください。
楽しみ方その3:桜スポットめぐりオススメ5選
都内には桜の名所がたくさんあります。近いので1日でいくつか回ることも可能です。この章ではオススメ桜スポットをご紹介します。
上野恩賜公園
1000本以上の桜が咲き誇る東京屈指の人気スポットです。美術館や動物園もあわせて楽しめます。「桜並木通り」周辺 や 「不忍池」近くの芝生エリア ではレジャーシートをひいてお花見を楽しむことができますが禁止エリアにに注意してください。
新宿御苑
広大な敷地で、のんびりとお花見を楽しめる場所です。中にミュージアムもあります。
レジャーシートを敷いてのピクニックも可能ですが、アルコール類の持ち込みは禁止です。特にお花見の季節は制限が多く、幼児用のゴムボールも使用禁止になっています。
千鳥ヶ淵
ボートに乗りながら、桜のトンネルをくぐる絶景スポットです。皇居の庭園への訪問も併せて楽しむことができます。皇居の東御苑や外苑は、飲食ができる場所もありますが、基本的に静かに散策を楽しむ場所ですので、レジャーシートをひいてのピクニックは不向きです。
目黒川
おしゃれなカフェが立ち並ぶエリアで、夜桜も美しいです。
目黒川は歩きながら桜を楽しむエリアですので、レジャーシートをひいてピクニックを楽しむことはできません。
隅田公園
スカイツリーと桜のコラボレーションを楽しめます。浅草めぐりとセットで楽しむのも良いですね。レジャーシートを敷いての飲食が可能で、屋台も多く出店し、桜スイーツや軽食を買って楽しむこともできますが、特に週末は混雑し、場所取りが必要です。
お花見の楽しみ方ガイド!雨の日プラン4選!
花時雨(はなしぐれ)や花散らしの雨、のように、日本人は桜の季節に降る雨に風情のある名前をつけました。しっとりと濡れた花びらはまた儚く美しいものですが、晴れの日ばかりを想定していると慌ててしまうかもしれません。この章では雨の日も桜を楽しむ方法をお伝えします。
桜が見えるカフェ・レストランを利用
桜が見えるカフェやレストランでゆっくりするのも素敵なお花見の方法ですね。
寒かったり雨が強かったりするときは、特に室内でのお花見がおすすめです。
都内で人気のお店をご紹介します。
カフェ・ポエム
新宿御苑から徒歩4分のカジュアルなイタリアンレストラン。広々とした店内から、新宿御苑の桜を楽しめます。
カナルカフェ
飯田橋駅近くのイタリアンレストラン。テラス席からは桜並木を眺めながら食事ができ、特に夜桜と都会のネオンのコントラストが美しいです。
スラッシュカフェ
白金台にあるフレンチレストラン。日本庭園が見渡せる素晴らしい眺望が堪能できるお店。ライトアップされた夜桜も素晴らしいです。
展覧会やミュージアム
ミュージアムは桜の木のたくさんある広い敷地内にあるところも多いです。また、季節に合わせた展示を見られることもあり、いかに日本人が芸術の中にも桜をとりいれてきたかがわかります。桜と共に日本文化に親しむことができて良いですよ。
新宿御苑ミュージアム
新宿御苑内に位置する新宿御苑ミュージアム。八重桜の名所として知られる新宿御苑の桜の記録を図版や標本で紹介しています。新宿御苑内の桜を窓越しに見ながら展示を楽しめていいですね。
山種美術館
日本画を中心とした美術館で、春には桜をテーマにした作品が多数展示されることも。恵比寿駅から徒歩15分ほど。雨の日でも室内でお花見気分を味わえるスポットです。
郷さくら美術館
現代日本画の桜をテーマにした作品を専門の美術館です。四季折々の桜の作品があります。
桜をあしらったお店巡り
桜をテーマにしたグッズを取り扱う店舗を巡るのも素敵な過ごし方です。桜の時期に合わせて桜のグッズを売っているお店もたくさんあります。
百貨店
地下の食品売り場では、お花見の季節に合わせた美しいお弁当や和菓子などを見て回ることができます。
ハンズやロフトなど
雑貨コーナーでは桜をモチーフにした文房具やインテリア雑貨など多彩な商品が揃っています
ディズニーストア
お土産の売り上げが世界一の日本のディズニー。キャラクターと桜を組み合わせた限定グッズが毎年登場し、可愛らしいアイテムが人気です。
ホテルラウンジ
雨の日はホテルでまったりするのもいいですね。宿泊しなくてもゆっくりと過ごすことのできるホテルをご紹介します。
ホテル椿山荘東京
目白エリアに位置するホテル椿山荘東京は、約20種類・100本以上の桜が咲き誇る広大な日本庭園を有しています。日本庭園の散策だけなら無料なのも嬉しいです。夜間のライトアップは幻想的で、昼とは異なる桜の表情を楽しめます。
ザ・プリンス さくらタワー東京
品川駅から徒歩圏内にあるこのホテルは、名前の通り桜でいっぱい。客室や館内から美しい桜を眺めることができ、雨の日を優雅にすごせますね。
ホテル雅叙園東京
目黒駅近くに位置するホテル雅叙園東京は、目黒川沿いの桜並木に近く、館内のレストランや客室から桜を楽しむことができます。
【要注意!】花見で気をつけるべきこと!
お花見で注意しなくてはいけないことを5つお伝えします。ルールやマナーを守って楽しい時間をお過ごしくださいね。
①場所取りのルールを守る
レジャーシートをひいて早くから場所取りをする光景もよく見られますが、あまり多く広げすぎないこともマナーです。また、場所取りを禁止していたり、予約制の場所もありますので、事前に確認をしておきましょう。
②ゴミは持ち帰る&分別する
出したゴミは持ち帰ることがマナーです。ゴミ袋を用意しましょう。ゴミ箱があっても、すぐにあふれてしまいます。桜の花を優雅に愛でたい気持ちが台無しになりますね。どうしても捨てなくてはならない時は分別をキチンとするなど心がけましょう。
騒ぎすぎない
お酒を飲みすぎて騒ぎすぎないようにしましょう。大声や大音量の音楽も、付近の住民の迷惑になります。公園を抜けた帰り道でも同様にマナーを守りたいものです。飲酒禁止エリアもありますので、事前に確認をしてから出かけましょう。
桜の木を大切にする
美しい桜の花を見ていると、一枝ほしい…という気持ちになるかもしれません。しかし、当然ながら桜の木を折ってはいけません。また、桜の木の根は浅く、踏むことでダメージを受けやすいです。根元にシートを敷いたり、木に寄りかかったりするのは避けましょう。
服装に注意
3月の末から4月の初めは、朝夕の寒暖さが激しいです。防寒対策はしっかりとしていきましょう。
まとめ:花見を楽しんで春の訪れを感じよう!
・カフェやホテル、庭園の散策
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